2015年春夏 東京受注会

この1-2年は多様になりながらも非常に明確なコンセプトを持つものが多くなりました。

エレガントなのか質実なのか、シンプルなのかスポーティなのか、生地でもデザインでも、コンセプトとしてはっきり目に見えるものが主流であるようです。

詳細

お持ちする生地、仕立て上がり見本

新柄では例年通り 伊: Elmenegildo Zegna、英: Holland & Sherry, John Cooper & Son, Scabal、仏他: Scabal, Dormeuil、日: 三星毛糸, 葛利毛織の全サンプルを中心にお持ち致します。伊: Loropiana は一部になります。

今期も羅紗屋さん、機屋さんを回ってきました。今季、コンセプトの明確化が主流になっていることから、Zegna 15milmil15 を現物として多く取り揃えました。15milmil15 (s170's) としては非常に値頃に仕入れることができましたものの、色柄15種,それぞれ着分しかありません。もう少し頑張って探したいと思います。

また、他方の極として、非常に織密が高く、質実な印象の強い植物繊維(麻/綿)を現物としてお持ちします。最近では珍しい硬く,重い生地ですが、元来のカントリー生地の風合いを備えています。こちらも値頃に仕入れることができまして、どうぞご覧頂けましたら幸いです

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日時, 場所

場所 東京国際フォーラム G609
東京都千代田区丸の内3丁目5
Tel 03 5221 9050, Fax 03 5221 9011
日時 15年2月14日(土) 11〜19:00
15年2月15日(日) 10〜18:00
仮縫予定 東京国際フォーラム
15年3月07日(土) 9〜17:00
15年3月08日(日) 9〜17:00

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スーツ地の傾向

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この記事を書いている段階ではサンプルが未だ届いておらず、今ひとつ傾向がはっきりとはしませんが、恐らくは各メーカーとも「カジュアルなものはカジュアルに、エレガントなものはエレガントに」といったようなコンセプトの明瞭化が起きると予想しています。

そのため、ビジネス用途ではウール100%の提案は減り、一方の極として絨毛繊維が細く、シルクを混合して光沢,シワの防止を目指したもの、他方の極として麻綿の比重と織密を増して耐久性や質実さを高くしながらも快適さを求めるもの、このように分かれるように思います。

価格については円安の問題があるものの、急激な価格の上昇もさほど見られないとも予想しています。むしろ、流通現場で円安"なのに"という表現が増えることを心配していたりします。

ジャケット,パンツでは敢えて頑強な麻綿やその混紡

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夏はどうしたって暑いです。デニム素材は非常に分厚くて織密もあり、本来であれば暑くて暑くて堪らない生地です。それでも「不快ではない」。この理由の一つは、厚みのある綿素材は汗を吸う余力が大きいためです。

暑さが不快になるのは、汗が皮膚表面に残るためで、これを何かが吸い取れば不快さは格段に減ります。薄ければ快適というわけではないわけです。また、頑丈な生地には安心感があります。安心感はストレスを軽減しますから、あまり暑いとしても不快さを軽減します。

ということで、極めて頑強な夏向きの麻綿素材を多く取り揃えてみました。繊維は細く、肌触りはとても良い非常に高品位の生地ですが、織密も厚みもかなりあります。

それに、暑さ寒さは人によります。家のものの一人は夏の生まれのせいか非常に暑さに強く、真夏でも平気で厚みのあるものを好んで身につけます。ということで、今回はそんな麻綿も現物としていつもより多くお持ちしてみたいと思います。ご覧頂けましたら幸いです。