11AW Scabal, 三星毛糸

Scabal

特殊な生地

段々と今季もサンプルが揃ってきました。前回の Zegna, Holland & Sherry に続いてサンプルが揃ったのが Scabal と 三星毛糸です。まずは Scabal につきまして。

現物生地として Luxxor Imperial, Imperial Cashmere が入りました。いつかの Imperial Mohair と同種に生地になります。Luxxor Imperial は Super 150's Wool 80%, Cashmere 20%、Imperial Cashmere は梳毛カシミア100%になります。共に文句の付けようがありません。

Imperial Mohair と同じく、世界の富裕層を直接ターゲットとするものになるため、サンプル取りの標準価格は真にImperialですが、これは現物です。なんだかこの2-3年、こういう突き抜けた生地に出会うことが多くなりました。Imperial Cashmere は2着分のみです。Luxxor Imperialは、現物2着分、サンプルを10種ほどご用意しています。東京へもお持ち致します。

Bespoken

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今季のBespokenはフォーマルの特集があり、ドレスコードとの対応表があります。一般的で良く知られたものではありますが、ベルギー王国の企業ですから、これを見るとどことなく安心してしまいます。フォーマル特集ということで、各国、日本についても「着物, 小袖」の記載があったりします。

あと、"What you should wear this winter" という記事があり、1.Back to Flannel とあったりします。Zegna でも三星でも Scabal でもフラノのような起毛感のある素材が多く提案されています。自分自身でも今年の春夏前から、11AWはフラノのような生地が欲しい/来ると思っていましたら、毎年のことながら何となく不思議です。

三星毛糸

今季は大幅に変わりました。紳士服地担当の方が、伝統生地の職人さんをしておられた女性に変わられたためか、どことなく提案がキュートになりました。サンプルも Suit, Gorgeous / Jacket & Pants, Free Style の2部構成となりました。Alpaca, Cashmere, Angola など、特殊繊維が得意であるのは例年通りです。

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大きい写真はこちらです。今季は比較的織りが甘めのコート/ジャケットに向く生地に面白い色柄が豊富です。昨年と打って変わって挑戦的です。特にシェニールの紳士服地での提案は初めて見たかもしれません。両面パイルの織物なのですが、これは随分昔に消え去ったはずの生地です。

戦後しばらくたった昭和30年〜40年の当時、政府主導で産業近代化政策があり、当店にも支援助成金の申請資格が与えられるほどでした。その際に減少したと聞いたことがありますが、いずれにせよ、私自身はこの生地の経験がありません。取り扱いの見当はつくのですが、実に挑戦的です。どうぞお近くのテーラーなどでご覧頂けましたら幸いです。独特の雰囲気がある面白い生地です。比較的若い方のカジュアルコート, ジャケットにとても良いように思います。

2011.9.12